なぜ今、年齢に合わせた
安全教育が必要なのか?
下のグラフが示すように、特定の年代でリスクが高まる傾向は明らかとなっています。
このページでは、あなたやあなたのご家族が、今の自分に必要な知識とスキルを学ぶためのガイドをご案内いたします。
自転車乗用中の年齢層別死傷者数の推移
自転車乗車中の年齢層別死傷者数の推移
あなたのライフステージを選択してください
- 幼児期
- 小学生
- 中高生
- 大学生・社会人
- 子育て世代
- 高齢者
この年代で大切にしたい学習項目
(加害リスク)
「できた!」からはじめる交通安全の第一歩
このステージの課題:データで見る危険性
幼児(1~5歳)の歩行中の死亡・重傷事故の行動類型では、「一人歩き(保護者不随)」が35.2%と最も多く、次いで「飛び出し」が20.3%となっています。保護者の監督下を離れた際の突発的な行動が、重大な事故に直結しています。
出典:警察庁「令和2年 警察庁交通局幼児・児童の交通事故発生状況について」
カリキュラムの目標
自転車に乗れることの楽しさを通じて、「走る・曲がる・止まる・見る」という安全行動の基本を学び、保護者と共に安全意識を育みます。
習得すべきこと
import_contacts知識
ヘルメットの重要性、道路の危険な場所(駐車場、交差点)、信号機の基本的な意味を知る。
directions_bike技能
ふらつかずに発進してまっすぐ走れるようになる。止まりたい場所で「止まる」事ができる。
favorite態度
他の人を思いやる気持ちの醸成。自転車乗車時も歩行時と同様に注意する。交差点等における「止まる」「見る」「確かめる」を習得。
article 実践事例
デンマーク式自転車ゲーム
単なる乗り方教室ではなく、「遊び」を通して安全を学びます。パイロンを並べたスラローム走行や、一本橋を渡るバランスゲームなど、子どもが夢中になるプログラムの中で、自然とブレーキ操作やバランス感覚が身につきます。また、「相手との距離感をたもつ」、「急に進路を変えないなど」、他の人に思いやる気持ちを醸成します。
lightbulb この年代に有効なポイント
「教える」のではなくまずは「楽しく自転車に触れる」アプローチ。子どもが持つ知的好奇心や遊びたい欲求を安全教育に結びつけることで、退屈させずに集中力を維持させ、自発的な学習を促します。また、幼児の特性を理解することが大切です。
幼児の特性
- 一つのものに注意が向くと、まわりのものが目にはいらなくなる
- ものごとを単純にしか理解できない
- そのときどきの気分によって行動が変わる
- 抽象的なことばだけではよく理解できない
- 大人のまねをする /大人に依存しやすい
- 応用的動作ができない
- 物かげで遊ぶ傾向がある
lightbulb 応用のポイント
安全教育の「ゲーミフィケーション(ゲーム化)」。例えば、自転車に乗りながらカード集めをしたり、お片付けゲームをする等の遊びを応用すればどんな教室でも導入可能です。
このステージの課題:データで見る危険性
小学生の自転車での死亡・重傷事故事故のうち、安全不確認が24.4%、次いで交差点安全進行義務が16.3%となっています。一時停止の標識があるにも関わらず安全確認を怠ったことや、交差点での安全確認不備で発生しています。
カリキュラムの目標
一人で安全に行動できるよう、具体的な交通ルール(左側通行の徹底、信号、標識、歩道の通行方法)を理解し、交差点での安全確認を習慣化します。また正しくブレーキをかけ止まることなど、自転車の技能を向上させます。
error この年代の特性
- 就学と同時に1人で移動することが増え行動範囲が広がる。
- 歩行中の事故では7歳が多く「魔の7歳」と呼ばれる。
- 友人と出かける機会が増える。
「歩く」と「乗る」の基本ルールを学ぶ
習得すべきこと
import_contacts知識
信号や道路標識の意味を正しく理解する。また、歩道の通行方法や徐行すべき場所などを理解している。自転車は「車の仲間」であることを知る。
directions_bike技能
コーナーやカーブを安定して曲がることができる。正しいブレーキのかけ方で、止まりたい場所で「止まる」ことができる。
favorite態度
交差点等における「止まる」「見る」「確かめる」の徹底。危険箇所の把握し、歩行者や車両といった他交通主体の動きを予測する。ヘルメットの重要性を理解している。
article 実践事例
座学と実技を組み合わせた自転車講習(金沢市)
金沢市では、小学校3年生全員を対象に、実際の道路(車線、信号、標識)を模した「交通公園」での実地教習を行っています。座学で学んだルールを、安全な環境ですぐに実践できるのが大きな強みとなっています。
lightbulb 有効なポイント
「安全な疑似体験」の提供。実際の道路で練習させるのは危険ですが、交通公園のような閉鎖された環境であれば、子どもたちは失敗を恐れずに何度も反復練習できます。金沢市の事例では、交通公園への移動に路線バスを利用することで、公共交通の利用方法も同時に学べるという「複合的な交通安全教育」を実現しています。
lightbulb 応用のポイント
「簡易コースの設営」。交通公園が近くになくても、学校の校庭や体育館に白線やカラーコーンで交差点やS字カーブ、一時停止線を描くことで、交通公園と同様の学習効果を再現することが可能です。
「車の仲間」としての意識改革
習得すべきこと
import_contacts知識
歩道走行は13歳未満までであることや、中学生以降スマホ操作時の事故が増加することを知り、次のステージへの心構えを持つ。
directions_bike技能
低学年で学んだ「止まる」「見る」「確かめる」を、より複雑な交通状況(見通しの悪い交差点など)で実践できる。
favorite態度
自分は「歩行者」ではないという意識を持ち、他者に流されず、率先してルールを守る。
lightbulb 有効なポイント
「知識」と「行動」を結びつけることが大切です。ルールを頭で理解させるだけでなく、実際の乗車体験を通じて、規範意識を高めます。特に「自分は大丈夫」という意識が芽生え始める高学年に有効です。
lightbulb 応用のポイント
自転車シミュレーターやVRを活用することで、スタントによる事故再現をせずとも効果が期待できます。また事故事例をテーマとしたディスカッション等を通じて、生徒が自ら考える力をはぐくみます。「歩道走行は13歳未満であること」や、「中学生以降スマホ操作時の事故が増加」することから、高学年次ではその点に触れる事が有効です。
このステージの課題:データで見る危険性
登下校で自転車を利用する機会が増える中、自転車乗用中の死亡・重傷事故は10代後半で最も多く、特に高校生年代が高い水準となっています。法令違反別にみると「安全運転義務違反」が全体の約6割を占め、その中には前方不注意や「ながらスマホ」などが含まれます。また、中学生以降は歩行者との接触事故の割合が増加し、人口比でみても高校生の事故が多い傾向がみられます。「自分は大丈夫」という過信が、重大な結果を招くことにつながっています。
カリキュラムの目標
加害者にもなり得る立場となる中、他の車両や歩行者とのコミュニケーション能力や危険を理解・予測して回避するための能力を習得し、交通社会の一員であることを自覚する。
error この年代の特性
- スマートフォンを使いだす年代。ながら運転の危険が高い。
- 思春期を迎え、危険とわかりつつ反発する傾向がある。
- 身体の成熟により事故が重大化しやすい。
「わかっている」と「できている」のギャップを埋める
習得すべきこと
import_contacts知識
並進走行や一時不停止の危険性。自転車事故による高額賠償事例を知り、加害者リスクを学ぶ。(交通反則通告制度(青切符)の対象外ではあるが、危険行為であることに変わりはないと理解する。)
directions_bike技能
自転車を安定して運転しながら、自分の身を守るための安全確認や後方確認を行うなどの安全確認や、あいさつを通じて周囲とコミュニケーションをとることができる。
favorite態度
歩行者や車両といった他の交通主体への配慮の重要性の理解と実践。加害者になり得る立場、「ながらスマホ」等の危険な行為の危険性の理解。交通社会の一員として、自律的に安全運転を実践する。
article 実践事例
見て分かる自転車教室(市民自転車学校プロジェクト)
近隣で発生した事故現場の調査やヒアリングで得られた内容を元に行う講義形式の教室。規則や義務だからというスタンスではなく、「何が危ないのか」「何が危険なのか」を、具体例を交えながら、見て分かりやすく、話を聞いて納得できる内容で実施。
lightbulb 有効なポイント
「地域密着」と「当事者意識」。一般的なルール説明に終始せず、「いつも通るあの交差点」という具体的な場所で指導することで、生徒はすぐに自分の行動にフィードバックできます。
lightbulb 応用のポイント
「生徒参加型」の危険箇所のマップ作成。路上での危険箇所の洗い出しを行ったり、危険回避する方法をグループでディスカッションする等、参加型の取り組みを行うことで、自分事としてとらえることが可能となります。
罰則と責任を理解し、危険を回避する
青切符制度の対象年齢として
10代は自転車事故の死傷者数が最多です。特に高校生は、「ながらスマホ」やイヤホン使用といった「安全運転義務違反」が目立ちます。中学生と異なり、「16歳以上」は自転車交通反則通告制度(青切符)の対象となり、違反が罰則に直結することを強く認識する必要があります。
習得すべきこと
import_contacts知識
法改正により「16歳以上」が「交通反則通告制度(青切符)」の対象となることを具体的に理解し、違反が罰則に直結する法的責任を重く受け止める。
directions_bike技能
悪天候時や夜間走行時、スマホの通知など、集中力が阻害される状況下でも、安全を最優先した運転操作と危険予測ができる。
favorite態度
交通社会の一員として、罰則の有無に関わらず、自律的に安全運転を実践する。歩行者や他の車両への配慮を徹底する。
article 実践事例
交通安全オンライン 教室(一般財団法人 日本交通安全普及協会)
教育現場において、WEBサイト場に設定された教材動画を見ながら設問に回答し学習する。最終的にはオンライン上のテストも実施し、実際の交通安全教室の講義と組み合わせて実施することで高い効果が期待される。
lightbulb 有効なポイント
交通ルールをある程度理解した年代であり、交通安全に興味を持ちづらい年代であるが、スマホ等で手軽に学べるため、興味を持った参加が期待できる。
lightbulb 応用のポイント
16歳以上が「交通反則通告制度(青切符)」の対象になることや、将来的に取得する「車や原付免許取得にも役立つ」という点を伝え、学習意欲をさらに高める。
責任ある大人として、スマートな自転車ライフを
このステージの課題:データで見る危険性
自転車が加害者となる事故で、9,500万円という高額な賠償命令が出た事例があります。法令違反では「信号無視」「一時不停止」といった基本的なルールの軽視が目立ちます。「知らなかった」では済まされない、重大な社会的責任が問われる年代です。
出典:平成25年7月4日 神戸地方裁判所判決
カリキュラムの目標
最新の道路交通法を再確認し、社会的な責任を自覚した上で、周囲の交通に配慮できる模範的な運転を習得します。
習得すべきこと
import_contacts知識
自転車の交通ルール全般を理解している。道路交通法の改正内容(罰則強化など)を把握する。自転車保険加入の重要性を理解する。
directions_bike技能
他者とコミュニケーションを取るとともに、危険を予測し、回避して、安定した車道走行ができる運転能力を身につける。
favorite態度
地域の交通安全啓発活動や地域におけるこどもの見守り活動に参加するなど、交通社会の一員としての責任を理解している。事故における、刑事・民事上の責任を理解している。
article 実践事例
サイクルマナーアップ&セーフティー(パナソニックサイクルテック株式会社)
企業が法令順守や従業員のスキルアップの一環として、専門講師が企業に出向いて講習会を実施。従業員の安全意識向上だけでなく、企業のイメージアップにも繋がります。
lightbulb 有効なポイント
学習機会の「デリバリー(出前)」。多忙な社会人は自ら学習機会を探すことが困難なため、職場という生活動線上で講習会を実施することで、参加への障壁を劇的に下げています。
この年代の特性
- 飲酒ができる年齢となり、飲酒運転事故が増加する。
- 自転車交通安全に関する知識を学ぶ機会が少なくなる。
lightbulb 応用のポイント
ターゲット層に合わせた「場」の提供。企業だけでなく、大学のキャンパスや地域のイベント会場、商業施設など、対象者が集まる場所へ出向いてミニ講習会や啓発活動を行うことが有効です。
自分の安全、子どもの安全、どちらも守るために
このステージの課題:データで見る危険性
幼児同乗用自転車の事故のうち、約3割が転倒事故となり、次いで同乗者身体のはみ出しが約2割となります。運転者自身は軽傷でも、より高い位置に乗っている子どもが頭部に重傷を負うケースが少なくありません。特に停車中や発進時など、不安定な状態での転倒が目立ちます。また、身体のはみ出しによる事故では、骨折など重篤な怪我を負う危険性が高いので注意が必要です。
出典:国民生活センター「幼児同乗中の自転車の事故」
カリキュラムの目標
幼児二人同乗用自転車特有の危険性を理解し、子どもを乗せた状態でも安定して走行・停車できる運転技術を習得します。自分の運転が子供への教育であることを自覚します。
習得すべきこと
import_contacts知識
普通自転車と幼児幼児二人同乗用自転車の違いなど乗車可能年齢や人数、正しい乗せ方を知る。駐輪時も含め転倒時のリスク及び、子供のはみ出しのリスクを理解する。
directions_bike技能
子どもを正しい順番で安全な乗せ降ろしができる。重い車体で安定した走行ができる。
favorite態度
子どもの命を預かっているという責任感を持ち、絶対に無理な運転はしない。ヘルメット、シートベルトを着用する。
lightbulb 有効なポイント
「リアルな状況設定」での実技訓練。ただ話を聞くだけでなく、実際に体験することで、頭と体の両方で同乗走行の難しさと危険性を理解できるため、学習効果が非常に高いです。
この年代の特性
- 子供を乗せて運転する機会の増加。
- 買い物等、生活の足として使用する機会の増加。
- 同乗した子供が、大人が交通ルールを守っている姿を見ることにより将来的な交通ルール順守につながる。
lightbulb 応用のポイント
「課題の具体化」。同乗自転車に限らず、例えば坂道走行や雨天走行など、特定の状況に絞ったテーマで実技講習を行うと、参加者の課題意識と合致しやすく、満足度の高い教室になります。
幼児同乗自転車と安全な載せ方について
幼児同乗自転車は、幼児2人を乗せても安全に走行できるよう、強度や制動性能、駐輪時の安定性等が強化された自転車です。安全基準を満たした自転車には、「幼児2人同乗基準適合車」のマークがついています。
※前座席は1歳~4歳未満が目安、後部座席は1歳~小学校入学前まで。
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幼児二人同乗用自転車の場合
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幼児二人同乗用自転車には、16歳以上の運転者が、6歳未満の幼児2人を乗車させることができます。
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幼児二人同乗用自転車には、16歳以上の運転者が4歳未満の子供を1人背負い、幼児用座席に1人を乗車させるることができます。
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普通自転車の場合
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普通自転車には、16歳以上の運転者が、6歳未満の幼児1人を乗車させることができます。
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普通自転車には、16歳以上の運転者が4歳未満の子供を1人背負い乗車させるることができます。
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安全性の確保平らな場所にスタンドを立て、ぐらつかないようにしましょう。
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載せる順番は、①後部座席 ②前座席の順番です。初めに後部座席、大きいお子さんを後ろに。
次に前座席、小さいお子さんは前に。
安全ベルトを確実に装着させましょう。 -
降ろす順番は、①前座席 ②後部座席の順番です。初めに前座席、小さいお子さんを先に。
次に後部座席、最後に大きいお子さんを降ろします。
子乗せアシスト自転車の注意点
子育て世代向け家族の笑顔のために。電動子乗せの安全ポイントまとめこれからも安全に、長く自転車を楽しむために
このステージの課題:データで見る危険性
自転車乗用中の死亡事故のうち、65歳以上の高齢者が占める割合は全体の約7割(69.5%)にものぼります。法令違反別に見ると、最も多いのは「安全不確認」で、長年の経験からくる「慣れ」や身体機能の低下が重大事故に直結していることがわかります。
出典:警察庁「令和4年における交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について」
カリキュラムの目標
現在の自身の身体能力を把握し、それを受け入れた上で、無理のない安全な自転車の利用方法を再確認・習得します。事故や転倒によるケガが重篤化するリスクを認識し、予防のためヘルメットの着用や視認性の高い服装を身に着けることを意識します。
習得すべきこと
import_contacts知識
身体機能の変化が運転に及ぼす影響を知る。若年層と比べて、転倒や事故時に怪我が重篤となる可能性が高いことを知る。
directions_bike技能
自身の身体能力を考慮し安全な速度域を理解する。低速でふらつかずに走行できる。
favorite態度
自身の能力を過信せず、体調が悪い日は運転を控える。時間に余裕を持った行動を心がける。両足が地面につくサドルの高さにする、体にあった車輪径の小さい自転車を使用するなどの工夫をする。
article 実践事例
警視庁 シニア向け自転車教室(東京都)
「自分の能力を知る」ことに重点を置き、専門の機材を用いて動体視力や俊敏性を測定し、結果を本人にフィードバックすることで、身体能力の低下を客観的なデータとして示します。
lightbulb この年代に有効なポイント
「客観的データ」による自己認識の促進。ただ「気をつけましょう」と言うのではなく、具体的な数値で能力の変化を示すことで、本人が納得し、行動変容に繋がりやすくなります。
高齢者の交通行動の特色
- 体力の全体的な衰えなどにより歩行速度が遅くなったり、身体の反応が遅れがちで、危険を避けるためのとっさの行動をとることが困難となる。
- 視力や聴力の弱まりに加え、つまずきを避けるために注意が足下にいきがちになり、危険の発見や回避が遅れがちになる。
- そのときどきの気分によって行動が変わる
- 平衡感覚の衰えから、歩行や自転車の乗り方が不安定になる。
- 自分の身体機能の低下に関する評価が甘くなりがちで、つい無理をしてしまう傾向がある。
- 過去の経験に頼りがちで道路交通の変化や交通ルールの変更等の新しい状況への適応力が弱い。
- 運転経験のない人が多いこともあって、交通ルールや自動車の特性についての知識に乏しい。
lightbulb 応用のポイント
「簡易的な身体能力チェック」の導入。専門機材がなくても、例えば「片足で何秒立てるか」「決められた範囲をふらつかずに歩けるか」といった簡単なテストでも、自身のバランス能力や俊敏性を自覚するきっかけになります。